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1972_TOYOTA_SPORT_S800_overview
愛嬌あるフロントマスクに脱着式ルーフを備え、“ヨタハチ”の愛称で呼ばれるトヨタスポーツ800は1965年に発売されたライトウエイトFRスポーツ。ボディサイズは全長3580mm、全幅1465mm、全高1175mmとコンパクトで、そのフロントノーズには初代パブリカ譲りの790cc空冷水平対向2気筒OHVエンジン、2U型が搭載される。パブリカに載る700ccのU型に対して、排気量の拡大やSUツインキャブレターによる燃料供給などによって、スペックは45ps/5400rpm、6.8kgm/3800rpmまで高められていたが、その数字だけを見れば同時期に存在したホンダS600/S800に対して見劣りしたのも事実である。
そこでトヨタはアプローチを変え、モノコックボディの採用による徹底的な軽量化と、空力性能を突き詰めたボディデザインによって動力性能の向上を追求。車重はわずか580kgに抑えられ、空気抵抗係数も当時の国産車では他に類を見ない0.35を達成することで、最高速度はホンダS800に肉薄する155km/hを記録するに至った。また、ミッションこそフロア4速MTに変更されているが、フロントダブルウィッシュボーン式サスペンション+横置きトーションバースプリング、リヤリーフリジッド式サスペンション、4輪ドラムブレーキなど、基本メカニズムは初代パブリカからのキャリーオーバーとなっている。ライバルのホンダS600/S800が専用設計されたクルマであるのに対して、トヨタスポーツ800はそのコンセプトもメカニズムも対極にあったのである。
1960年代半ば、トヨタスポーツ800の登場と日本のレース黎明期が重なっていることもあり、サーキットでもその姿が良く見られた。中でも伝説的なレースとして今でも語られているのが、1965年に船橋サーキットで開催された全日本自動車クラブ選手権。浮谷東次郎がドライブするトヨタスポーツ800が、ライバルであった生沢徹のホンダS600を破り、2位以下を大きく引き離して優勝を飾ったレースである。
当個体は、最終型となる初年度登録1969年の抹消登録済み車両。現オーナーが譲り受けてから約3年が経つが、仕上がった状態の個体を購入したため、「日常的なメンテナンスのみで、レストア作業などは必要性が感じられなかった」と言う。つまり、前オーナーが各部にしっかりと手を入れていたということである。基本的にオリジナル状態をキープしているが、ホイールのみスチール製の純正からアルミ製に交換。また、特筆すべきは純正の燃焼式ヒーターが装着されていること。空冷エンジンは、水冷エンジンのように温まった冷却水で温風を生み出すことができないが、燃焼式ヒーターが備わっていれば、真冬のドライブでも寒い思いをしないで済むのである。